いつまでも続くような錯覚

新潟2日目、始発で出る予定が、盛大に寝坊…。
完全に雨だと思っていたのに、なんだか晴れそうな空気を察し。
すでに計画が大幅に遅れているにも関わらず
鳥屋野潟に行きたい…という思いが沸き上がり、交差点で立ち往生。

鳥屋野潟方面へは、少し足を踏み出したけれど、思ってるより徒歩だとかかりそうだったので諦め。
駅方面に振り向いた瞬間、目を見開く。大きな虹。
この虹を見るために寝坊したんだ、と全てのことを都合良く理解してしまいそうになる。


この旅、以前から新潟へ行きたいと漠然と思っていたのは本当だけれど
それよりも強く惹かれた理由は、ある人が撮る写真だった。
綺麗な空の写真を撮る人。
あの人が住むまちには、こんな綺麗な景色があるんだ。
行ってみたい。私もあの空を自分で撮りたい。そんな思いがあった。
あまり時間の余裕がなくて、思いは果たしきれなかったけれど、
このあと乗った電車の車窓から見た雨上がりの空は眩しくて、まさしく、見たかった「あの空」だった。


11時頃、高田駅に到着。
えちごツーデーパスを使うと、駅でレンタサイクルが無料で借りることが出来るので、
前回いつ乗ったかもわからない自転車に乗って、いざ出発。




高田城は日本の百名城にも入っていないし、完全に再現モノだし、中も普通の博物館だってバカにしてたけど
展示してある城の歴史を読んでたら、何度も地震や火災にあっていて、なんだか不憫に思えてきた。。
それにしても高田は紅葉が盛りで綺麗でした。
撮りたいものが色々あって、レンズを何度つけかえたことか。
あと自転車で疾走するのも楽しすぎた。


帰り際に海鮮丼をかきこんで、ここからひたすら電車に乗って帰る。

帰りの姨捨は見渡す限りの絶景で、みんな腰を浮かせて広がる景色を眺めていたし、
ちょうど長野と岐阜の県境あたりでは、夕陽がこれ以上ないくらい綺麗だった。
山が燃えているかのように、伸びる稜線が赤く染まり。
その赤が、すっと温度を失って群青に吸い込まれて行くのも見事。
最後まで良い旅でした。
写真には撮れなかったたくさんの景色が自分自身に焼き付いた。