a complete unknown(再び)

a complete unknown

a complete unknown

購入したので、再び。年内に書いておこうと思う。


発売の知らせを聞いてから、ずっと「絶対開けないだろうな」って思ってた、黒い箱。
実は、あっさりと開けてしまったのでした。
夜中にストリーミングでDJ聴いてたらテンション上がってしまって、
次の日仕事なのにもうどうしようもない時間になって(AM4時半)、
弾き語り音源「JAM」聴きたさもあって、そりゃもうあっさりと。


最初に手に取った、分厚い写真集を開いた瞬間に、開けたことは間違ってなかった、って思った。
懐かしい写真、知らない写真、忘れかけていた朧げな詳細が、この手の中にあって。
佐藤さんが書いた「COPY」のジャケットがポスターになってるのも、
Syrup16gというバンドのBOXとして、良いなって思った。


CDは「JAM」だけ開封して、iPodに取り込んで、
最初に聴いたのは、通勤電車の中。
イヤフォンから流れてくる、少し照れくさそうな声。
そう、話す時のこの優しい声も、私は大好きで。
演奏された1曲目は「翌日」。
「嘘から抜け落ちた」
その瞬間、思わず顔が綻んで、自分でもびっくりした。
この溢れてくる感情は、なんだろうなぁ。どうしようもなく、愛おしい。


この半年くらい、あえてシロップの音楽を聴かないでいた。
なんでだろうな。
新しいPCになって、iTunesの中身がまっさらになって、CDを取り込む段階で、
何故か「シロップだけは、入れない」って、決めていた。
でも、久しぶりに彼の音楽に触れた時に思い知ったのは、
自分が張ってた意地がどれだけ下らないものか、ってことだった。


私には、今までもこれからも、かけがえのない音楽、代わりのない存在であり続けるだろうという確信。
冷たいと思い込んでいた真っ黒な箱の中は、暖かくて優しかった。
彼らの音楽は、ほんとうはいつだって優しいんだって、忘れてた。
もし、このままBOXを開けないでいたら、写真集を見ることも、弾き語りを聴くこともなかったのだと思うと、少しぞっとする。
大袈裟だけれど、聴かずして死ねない。
そして昔の音源を続々とiPodに入れてる、いま。噛み締めてる、幸せ。
この音楽が「沢山の人の手もとに届けばいいなぁ」。
シロップのことを好きだった人にも、
今も好きな人にも、
ちょっと聴いたことがあるだけの人にも、
全然聴いたことない人にも。


そして、これからも、よろしくね。